イェール大学ビジネスと環境センターのWebページにかかれている「1カロリーの牛肉を作るのに約25 カロリーが必要(Disrupting Meat)」というのはとても興味深い情報だった。
また、調べてみると、Land use per 100 grams of protein(タンパク質100グラムあたりの土地使用量)(https://ourworldindata.org/grapher/land-use-protein-poore)というページが公開されており、さまざまな食品のタンパク質100グラムあたりの土地使用量がわかりやすくグラフとなっている。このグラフを見て興味深いのは、牛肉や子羊から 1 グラムのタンパク質を生産するには、エンドウ豆や豆腐に比べて100倍の土地が必要であること(参照:https://ourworldindata.org/land-use-diets)。そして、これを培養肉の生産にきりかえると、肉 1 キログラムあたり0.5 ~ 5.5平方メートル (m2/kg) と推定されており、少ない土地で食肉を栽培することができることも面白い(参照:https://www.whatiscultivatedmeat.com/environment)。
この面白さをさらに追求し調べてみると、酪農反芻動物(例: 牛や羊)のシステムにおいて、ネットエネルギーとタンパク質の飼料変換効率を評価する、飼料を効率的に活用し、動物の健康と生産性を最大化するために、どれだけのエネルギーとタンパク質が必要か、またそれらの要因の効率をどのように改善できるかを評価する研究や分析する記事を見つけることができた(参照:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1871141323000173)。この記事を読んでみると、今まで知らなかったフランスの酪農反芻動物(例: 牛や羊)のシステムについて知ることができた。
なお、畜産においては、飼料をどれだけ効率的に動物が所望の生産物に変えるかを測定する指標である「飼料転化率(Feed Conversion Ratio、FCR)」または「飼料転化率」という概念があるが、日本でこの「飼料転化率(Feed Conversion Ratio、FCR)」または「飼料転化率」を研究、または追求している人がどれだけいるのか疑問に感じている。話は変わるが、畜産以外にも水産養殖における飼料変換効率という概念もある(参照:https://tabledebates.org/research-library/feed-conversion-efficiency-aquaculture-do-we-measure-it-correctly)。これも興味深いものである。
次に2009年に公開された記事ではあるが、飼料要求率の管理(Taking control of feed conversion ratio)というもので、商業的な養豚条件下での養豚において、栄養と給餌方法が養豚効率(FCR)に非常に大きな影響を与えることが強調されており、特に、25 kgから100 kgまでの期間において2つ以上の飼料配合が使用される二相または多相飼料供給システムの使用が、成長段階ごとに栄養要件を栄養供給に合わせるために不可欠であるとかかれている。さらに飼料と飼料の調合において手抜きをすることは、FCRに非常に悪影響を及ぼし、結果的に事業にとってコストがかかることになることも書かれている。そのため、養豚場の経営者は、原材料の品質を監視することが必要であり、自家調合施設を持つ人々には、購入した原材料や混合飼料の正確な組成をチェックするためにNIR(Near Infra Red),近赤外線分析などのツールを使用することが重要とも書かれている。これも興味深いものである。
今回はここまでとしまた新しい発見などがあればこのページを更新する。