半導体の製造に必要なエネルギーについて書きます。これについて書く理由は単純に面白そうだからと興味があるからです。
まず、半導体の製造には相当量のエネルギーが必要である。半導体を作る過程には複数のステップがあり、それぞれにエネルギーの投入が必要です。
半導体製造の最初のステップは、半導体材料そのものの製造です。通常、シリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素などの原材料を溶かして精製します。溶融工程では、1,000°C を超えるの高温が必要（https://en.wikipedia.org/wiki/Rapid_thermal_processing）で、電気アーク炉や誘導炉を使用して達成することができます。この工程に必要なエネルギーは、通常、化石燃料、原子力発電、または再生可能な資源から発電された電力によって供給されます。
半導体材料を製造した後は、所望の形状や構造に成形する必要があります。この工程では、フォトリソグラフィー、エッチング、デポジションなどの技術を使って、必要な回路パターンや層を形成する。これらの工程では、製造工程で使用する機器を動かすために、主に電気という形で大きなエネルギーが必要となります。必要なエネルギーは、製造される半導体デバイスのサイズや複雑さによって異なります。
最後に、半導体が形成された後、それが必要な仕様に適合していることを確認するために、テストを行う必要があります。このテスト工程では、デバイスに電気信号を印加し、その応答を測定する。この工程に必要なエネルギーは、半導体の製造に必要なエネルギーに比べれば比較的小さく、一般的には電気で供給されます。
半導体の生産に必要なエネルギーは、全体として大きなものであり、その大部分は生産設備に必要な電力に由来しています。半導体の需要が伸び続ける中、このエネルギー多消費型プロセスによる環境への影響を軽減するため、より持続可能な生産方法を見つけることが必要不可欠です。
■備考
・ドープ多結晶シリコン、ポリシリコンまたはポリシリコンとも呼ばれ、半導体、太陽電池、その他の電子デバイスの製造に使用される材料である。ポリシリコンは、小さな結晶シリコンの粒が融合してできた多結晶構造をしています。ドープ多結晶シリコンは、1400°C で溶融（http://mems.ece.dal.ca/eced4260/fab.pdf）。
・半導体の製造工程では高純度の水も必要となる（https://www.sciencedirect.com/topics/engineering/semiconductor-manufacturing）。
参考:6 crucial steps in semiconductor manufacturing（https://www.asml.com/en/news/stories/2021/semiconductor-manufacturing-process-steps）