農業生産に必要なエネルギー

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食物を作るために必要なエネルギーでは主要な要素に焦点を当てて公開しました。今回は主要な要素からさらに深堀りしたものを公開します。今回は「農業生産に必要なエネルギー」。

農業生産に必要なエネルギーには、以下のようなものが挙げられます。

人力や動物の力による労働エネルギー

例えば、農作業や畜産の作業に必要な人力や動物の力が必要です。これらの作業には、人や動物の筋肉を動かすために必要なエネルギーが必要です。具体的な作業には、運搬作業や草刈り作業などが含まれる。なお、「仕事」にもよりますが、人間は1時間あたりおよそ 100 ~ 700 キロカロリーを消費する(http://theoildrum.com/node/4315#:~:text=Depending%20on%20the%20%27job%27%2C%20humans%20use%20roughly%20100-700,2078%20and%2014544%20hours%20per%20barrel%20of%20oil.

2.燃料や電気などの外部エネルギー

農機具や施設、灌漑装置などの運転や維持に必要なエネルギーも農業生産には必要です。このエネルギー源には、石油製品や天然ガス、バイオマスエネルギーなどが含まれます。

なお、農機具や施設、灌漑装置などの運転や維持に関して深堀りする。

トラクターの燃料消費量

トラクターの燃料消費量は、エンジンの種類や出力、使用状況によって異なりますが、一般的には作業時間あたり数リットルから十数リットル程度とされています。

アメリカ合衆国等の場合の参考:

農業用トラクターは 1 時間にどのくらいの燃料を消費しますか?(How much fuel does a farm tractor use in one hour?)

General Rule for Gal/Hour Fuel Consumption(燃料消費量(Gal/Hour)の一般的なルール)

It appears that running at full capacity using maximum power the tractor will use about 4 1/2 gallons of fuel per hour. (最大出力でフル稼働させると、トラクターは1時間あたり約4ガロン半の燃料を消費するようです。)

Using about half the total available power the tractor will consume about 3 1/4 gallons per hour.(使用可能な総電力の約半分を使用すると、トラクターは1時間あたり約3.4ガロンを消費することになります。)

施設の電力消費量

施設の電力消費量は、種類や規模、使用状況によって異なりますが、一般的には作業時間あたり数十kWhから数百kWh程度とされています。詳しく調べてみると、アメリカ合衆国の場合では、2012年の農業経営者の総経費に占める電気使用量はわずか2%でした。豚の生産では平均電気代が16,936ドルと最も高いということ。電力消費量まではわからなかった。

灌漑装置の消費エネルギー

灌漑装置の消費エネルギーは、種類や規模、使用状況によって異なりますが、一般的にはポンプの出力や使用時間に応じて数十kWhから数百kWh程度とされています。アメリカ合衆国の場合だと、灌漑システムは、0.59 kWh/m 3 (730 kWh/ac-ft) の電力を使用(https://landscapingplanet.com/how-much-electricity-does-an-irrigation-system-use/)します。これも状況による異なる。

3.肥料や農薬、種子などの生産エネルギー

農業生産には、肥料や農薬、種子などの生産にもエネルギーが必要です。これらの生産には、化石燃料を用いた生産プロセスが多く使用されています。

では、肥料の生産についてどのように化石燃料を用いた生産プロセスが関わっているのか調べてみる。一般的に、窒素肥料の生産には、化石燃料(天然ガス)を使用したアンモニアの製造が含まれます(http://www.jaf.gr.jp/hiryou.html)。アンモニアは、窒素肥料の主要な原料であり、多くの場合、天然ガスに含まれる窒素から製造されます。なお、現在使われているハーバー・ボッシュ法と呼ばれる化石燃料を使った製造プロセスは、100年以上前のもので、高温・高圧で空気中の窒素を取り出し、水素と一緒にアンモニアに変換する。天然ガスや石炭を使うため、肥料を必要とする農家は、その市場の変動に完全に左右されている(https://phys.org/news/2023-01-sustainable-fertilizer-production-method-proven.html)。また、アンモニアの生産は、当初商業化されたときよりもはるかに効率的になっていますが、生産商業的な農業のためのアンモニアは、まだ多くのエネルギーと資源を必要としている(https://farmdocdaily.illinois.edu/wp-content/uploads/2021/02/fdd170221.pdf)。

さらに、リン酸肥料の生産には、リン鉱石の採掘や処理に化石燃料を使用する場合があります。鉱石を抽出するには、爆発物や重機を使用し土の塊を取り除かなければいけない。そのため、これらの機械を動かすためには、化石燃料が必要となっている。

なお、肥料を製造し、運搬するためにも化石燃料を使用することが多い。この問題に対処するため、サステナブルな肥料の生産方法が研究されています。例えば、再生可能エネルギーを使用した窒素肥料の製造、循環型農業による有機肥料の使用など。

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