Pythonで空のリストなどを用意したクラスを定義し実装してみます。
■今回の環境（Python）
今回のPythonは、バージョン3.9.16を用いる。（なお、Google Colaboratory(Google Colab)を使用。）
■空のリストなどを用意したクラスの定義する
では、早速空のリストなどを用意したクラスを定義するために、コードを書いていきます。
■コード
class Dog:
def __init__(self, name):
self.name = name
self.tricks = []
def add_trick(self, trick):
self.tricks.append(trick)
my_dog = Dog("太郎")
my_dog.add_trick("お手")
print(my_dog.tricks)今回はDogというオブジェクトを作成するためのテンプレート（設計図）であるクラスを定義します。このクラスは、定義後、クラス内にdef文を用いて’__init__’と記述し、コンストラクタを使います。括弧内には、メソッドで渡される最初の引数,パラメータは、インスタンス（作成されたオブジェクト）自体でなければならないため、「self（自己）」と記述し、最初の引数として渡します。次に第2の引数,パラメータとしてnameを設定します。なお、最初の「self（自己）」という引数,パラメータを介して、「name」というクラスのインスタンス変数が初期化されます。この時にself（自己）に対してドット演算子( . )を用いて「name」を指定します。さらに「tricks」は、”[ ]”（角括弧）を用いて空のリストを用意し、これを初期化。
次にdef文を用いてadd_trick()というメソッドを定義します。括弧内には、メソッドで渡される最初の引数,パラメータは、インスタンス（作成されたオブジェクト）自体でなければならないため、「self（自己）」と記述し、最初の引数として渡します。次に第2の引数,パラメータとしてtrickを設定します。このメソッドが呼び出された時の処理として、全メソッドからアクセス可能なインスタンス変数（self.tricks）に対して（.）ドット演算子を用いてappend()を使います。括弧内には引数,パラメータとしてtrickで受け取った要素を渡し、リストに要素を追加するという処理になります。
メソッドを定義後、my_dogという変数を定義し、その中でDog()を用います。これでインスタンス化を行います。インスタンス化によりオブジェクトが作成されたことで、クラス内にアクセスできるようになりました。この時に括弧内に引数,パラメータとしてnameに渡す要素である「太郎」を渡します。
その後、作成したオブジェクトであるmy_dogに対して(.)ドット演算子を用いてadd_trick()を呼び出します。この時に括弧内に引数,パラメータとしてtrickに渡す要素である「お手」を渡します。
最後に、作成したオブジェクトであるmy_dogに対して(.)ドット演算子を用いてtricksにアクセスし作成したリストをprint()で出力します。
■実行・検証
このコード（セル）を保存し、Google Colaboratory上で、セルを実行してみます。
実行してみると、クラス内に空のリストを用意し、用意したリストに要素を追加し、追加した要素が含まれたリストを、作成したオブジェクトを介して出力させることができました。
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